大津絵ポストカード簡単解説
○鬼の寒念仏
大津絵の中でも抜群の人気者、玄関に飾れば悪魔を払い寝室に飾れば子供の夜泣きを止める万能薬。片方の角が折れているのは自身の心の中の我をおりましょうとの意味。
○藤娘
藤娘は藤の花の精、性を超越した理想の女、この世のものならぬ美しさを永遠に保っている、良縁に恵まれるというお守りにも最適。
〇左馬之助
明智光秀の娘婿といわれる武将、光秀の討ち死の知らせをうけ坂本城に向かう途中、秀吉軍に行くてを阻まれ、やむなく琵琶湖を馬で渡ったという名シーン。
〇傘さす女
いつの時代も美しい女性は憧れの的、たおやかな立ち姿の美人画。
〇立花
いけばなが成立する以前の姿、お寺などでお供えしていたものが民間でも受け入れられ、のちのいけばなが生まれることに。
〇阿弥陀
浄土宗や浄土真宗の本尊として知られる阿弥陀仏、亡くなられた方を極楽浄土に導いてくれます。大津絵のはじまりは仏画からといわれています。
〇楊柳観音
三十三観音のひとつ。病苦からの救済を使命とする。右手に柳の枝を持つことにより、楊柳観音と呼ばれる。
〇地蔵菩薩
遠い将来に弥勒仏が現れて人々を救済されるまでの間、自らの業に苦しむ衆生の身代わりになって現在の私たちを救ってくれる菩薩。
〇瓢箪鯰
ヌルヌルの鯰をつるつるの瓢箪で捕まえようとする姿から、出来もしないのにやろうとする人の浅はかさを揶揄した姿で猿に似た人間で表しています。
〇猿の常念仏
西教寺に伝わる言い伝え、僧侶が金を鳴らし続ける不断念仏という修行を、一揆の際、白手の猿が僧侶の代わりに鐘を叩いて窮地を救ったといわれています。